白血病との闘い(12)妹との対面ーその1ー

3度目の一時退院は7/24から始まった。

退院の日、長女のSちゃんが迎えに来て一緒に食事をしたり、夏の衣類を買って帰ったらしい。私から送っておいたルームウェアも気に入ってくれたようで、ルームのみならずワンマイルくらいなら出られそうに言っていた。ハーゲンダッツの券も送ってあったので、定番以外の全種類をゲットしたと嬉しそうな報告があった。

ガン細胞というのは増殖に大きなエネルギーを使うらしく、結果、代謝を上げるので、妹はどんどん痩せていく。ほとんど動きもせず、食事もアイスやお菓子も食べているのに痩せてしまう。一時退院では、ご飯もおいしく食べたことで少し体重が戻ったらしいが、移植に備えて体力温存と体重維持は大事らしい。

妹が一時退院して間もない26日に私は帰国した。せっかくだから一時退院中に妹の家まで会いにいくつもりでいたが、自宅に来てもらうのは大変だから入院してから病院に来て欲しいと言われた。私は、家族以外は病室に入れないと思っていたのだが、妹から看護師に事前に話を通しておくから大丈夫だということだった。

私は日本に到着早々、家の大掃除に明け暮れ、妹は家できっと楽しい時間を過ごしていたと思うが、お互いにバタバタするうちに31日になり、妹は再々々々入院をした。入院時の体重は1.5キロ増えていたらしい。

4クール目の治療が始まる。

翌日の8/1 私は妹の入院する癌センターに向かった。

事前にLINEで、お見舞いの手順を教わる。1階の総合受付で病棟と患者指名を伝え、ノートに自分の名前と時刻を記帳し首から下げるカードをいただく。そのあと、病棟前でインターホンを押して看護師を呼び出すということだ。

降りたことのない駅で、右も左もわからない。駅前のデパートで食事を済ませ、面会時間にちょうど良いタイミングで病院に行った。

受付で病棟を述べると、アポイントがあるかどうかを聞かれる。無菌病棟というのは他の病棟への見舞いとは違い、家族以外は入室できない、勝手には入れないところであることを知っているのかどうかを確かめられた。妹から聞いていた看護師の名前を告げて、アポがあることを伝える。このような厳重なチェックをしてくださる病院に信頼を覚える。

エレベーターで無菌病棟に上がり、入り口でインターホンを探す。入り口のドアはガラス製のオートドアで、病棟内の様子が見える。もちろん、オートドアといってもロックされているので外から勝手に開くことはない。そのドアが開いたとしても、さらにもうひとつガラス製のオートドアがある。ひとつめのガラスドアが開いている時には、奥側(病棟側)のドアは開かない構造になっている。逆もまた然り。内側からロック解除して出たとしても、同時にこちらエレベーター側のドアは開かない仕組みになっている。

その二重のガラスドア越しに携帯電話で話している人がいる。見れば、病棟内で点滴スタンドをコロコロしながら電話をしている人がいて、お互いにガラスドア越しに顔を見ながら、電話で会話しているようだ。

その横を失礼してインターホンで看護師を呼び出す。すぐに担当の方がいらしてくださり、明るく「お姉さんですね」と声をかけてくださった。オートドアのロックを解除してくださり、ガラスドアと次のガラスドアの中間地点で荷物をロッカーに預け、手洗いの指導を受ける。これは保育園で仕事をしていた私には慣れた手洗いながら、無菌室に入るということを考えるとやや緊張した。

最低限の貴重品と妹へのプレゼントだけを持って、妹のいる4人部屋に入る。ベッドの上でペタンと座っている妹を見た時、ひとまわり小さくなったようで、一瞬ハッとしたが、表情も話し方も元気な時のままで安心した。
思えば、前日まで自宅にいて普通の生活をしていたのだから、病人に見えないといえば見えないのも当然かもしれない。

実際に会うのは3月以来だから4ヶ月ぶりになるが、毎日のようにLINEでやりとりしているせいか、ちっとも久しぶりの感じもしないし、昨日の続きのような感じで話ができ、病気のことや治療過程の様子もふだんから聞いているだけに、いつものどうでもいい女子同士のとりとめない話になる。
持っていったプリンやケーキなどを冷蔵庫にしまいながら、デザートタイムでもあるので、日持ちのしないケーキを食べてもらった。見舞客はマスクを着用しているので、病室内での飲食はできない。
「すみませんねえ、私だけ食べちゃうのって」
と、言いながら、妹は差し入れを美味しそうに食べていた。

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