白血病との闘い(最終回)退院

発熱の有無、血圧、採血検査などを続け、数値の変化を見れば、急性GVHDの心配はほぼなくなったという嬉しい結果を得た。

今後も感染症の不安や、まだ遅れてやってくるGVHDの心配がないわけではないが、それを病院で待っていても仕方ないということになった。
飲み薬で対応できることであれば、入院している必要もない。

ということで、一泊の外泊から1週間ほどで、妹の退院が決まった。

普通の人と同じような免疫力がつくまでは、食べ物の制限や外出への注意事項はある。

生卵、半熟卵、なま肉、生ハム、刺身、寿司、低・高温殺菌していない牛乳、殺菌していない蜂蜜、井戸水などは NG

人混みを避けること、マスク着用で出かけるなどの注意は、とくに冬場のインフルエンザが流行している時期だけに、普通の人でも気をつける点ではあるが、免疫抑制剤を飲んでいる妹には、より慎重に気をつける必要がある。

家の中でも気をつけなければならない。
カビが生えやすい場所の徹底掃除や、トイレなどのタオルや取っ手の衛生に気をつけなければならない。
エアコンや温風ヒーター、空気清浄機のフィルターもこまめに掃除する必要があり、冷蔵庫の中も衛生を保たねばならない。

うがい、手洗いの徹底と、口腔ケアもこまめにしなければならない。

他にも調理器具の清潔保持、調理済み食品は2時間以内に食べること、味噌は加熱する、豆腐は充填式のものや殺菌表示のあるもの、プリンやアイスは個包装してあるもの、などなど注意点は色々ある。

それらは一泊の外泊体験の時に、家の中の清潔と衛生面の不都合箇所を改善するように言われていたことで、場合によっては模様替えなどもするよう指導されていたようだった。

家族も気をつけなければならない。
外から余計な菌を持ち込まないようにしなければならないし、体調管理を強いられることになる。

やはりそれだけ大変な病気であることがわかるが、そんな大病を無事に越えたのだから、これからの家での生活もきっと無事に乗り切ってくれるに違いないと思う。


いよいよ退院の日。
無菌病棟でお世話になった看護師さんたちとの別れの日を迎えた。


とくに私もお会いしたことのある看護師の方とは、退院の前日にご挨拶を済ませたようだ。

「姉に、『仮釈放おめでとう。シャバでの生活が始まるね』って言われました」
と、言ったら、

「お姉さん、うまいこと言いますね〜」
と、言われたそうだ。

ふざけた姉で申し訳ない。


家族が待ち望んだ退院の日。それは私にとっても、待ち望んだことだった。
その入院は、1年を超えるかもしれないと言われて、やや絶望的な覚悟もしていたのだが、驚くほど早くて、年内は無理だと思われていたのに年内に実現したことは、何にも代えがたい喜びだ。

それは、妹がドクターを信じ、言われたことをきちんと守り、食事を懸命に摂ろうとしたり、体力回復に努力をしたからだと思っている。
妹の留守中、家を守り、お父さんのために食事の支度をしていたSちゃんの頑張りも大きかったと思う。
そしてCちゃんの出産で、新しい命のエネルギーと接したことは、妹の中の良い細胞を活発にさせたに違いないと思う。

家族が揃って頑張ったから、この病気に勝てたのだと思う。

家族は、すべてのものに感謝しながら新しい年を迎えたに違いない。




・・・・

これにて、シリーズ「白血病との闘い」を終わります。お読みくださった皆様、ありがとうございます。

同じ病気で闘っていらっしゃる方の目に留まったかどうかわかりませんが、私が書き記した目的は、誰かのためにというよりは、自分から見た妹の姿を記録しておきたいというところにあります。

個人的な記事でしたが、おつきあいくださいまして、心より感謝申し上げます。


(近々、「後記」として、私の思いを綴るつもりでおります。)

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