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zoom RSS 1980年代 香港(4)ー工場長夫人編ー

<<   作成日時 : 2018/05/30 23:48   >>

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 海外に赴任する前に、会社では研修が行われます。
今でこそ、海外勤務は珍しくもありませんし、経費節減のためにも会社の研修は簡単なものになっているかもしれません。
 (私は、ソウル赴任の前にも研修を受けましたが、香港に赴任前の研修に比べたら、
  比較にならないほどの簡単さで、たったの1日だけで終わりました。)

1980年当時は、大掛かりな事前研修スケジュールが組まれておりました。

 それは、本社での研修のみならず、航空会社主催の研修に週3回、1ヶ月コースで通わねばならないという念の入れようでした。平日の朝から夕方まで、高校の授業のような感じで、みっちりと受けました。
英語、一般常識、日本の歴史、文化についてなど、内容は多岐にわたる講義でした。
調理実習では、パーティー料理の盛り付けから、鶏丸ごとの解体まで学ばされました。

 会社は それなりの経費をかけて研修を受けさせてくださいました。
 せっかく受けたのに、その全部を忘れてしまいましたこと、ここに明記しておきます。ごめんなさい。


忘れたのには理由、いえ、言い訳があります。

海外赴任前研修は、会社での研修はともかくも、他の機関での開催趣旨は、主に欧米向けに組まれたカリキュラムになっています。やはり、当時の主流といえば欧米でしょう。

香港に出向が決まった時、正直申しまして、香港が世界地図のどのあたりに位置するのか?
すぐには思い当たりませんでした。
そもそも、香港って、国なの?どこ?それ?? みたいな感覚でした。

4年半ほど香港にいましたが、欧米に照準を合わせた研修は、ひとカケラも参考にはなりませんでした。

 そもそも当時の香港は英語通じないし。着物なんて着ないし。そんなドレスアップして出るパーティーなんてないし。 日本の文化や歴史を話すような機会はありませんし、むしろ、日本の歴史を語ると政治的にややこしいことになるし・・。

 
 会社本社での研修には、同じ時期に香港支店トップに着任した支社長の夫人もご一緒でした。
 中学生と小学生のお子様がいらっしゃり、同行するかどうかを迷っているという話でした。
 彼女は、航空会社の研修は受講しませんでしたので、お会いしたのは本社研修の3日間だけでしたが、

 「同行家族に支度金が出るのよね〜。
  たいした金額ではないけど、、、
  私のコートを買ったらおしまいかな〜」
などとおっしゃっていて、私は目が点になりました。なかなかの大物キャラでした。

 結局、夫人は同行されませんでした。おかげで、私は面倒なことになるのですが、それはまたいずれ。。。
 

本社の研修では、香港から戻ったばかりの前任者奥様がいらっしゃいました。
その30代のお若い奥様から

 「香港はコットン素材のものがないんですよ〜。化繊のものが多いんです。
  だから、下着のパンツはたくさん持ってった方がいいですよ」
と、言われました。

 
 トータル1ヶ月にも及ぶ壮大な研修で、唯一、私の頭に残り、しっかりメモったのは、
「木綿のパンツ買おう」
だけでした。

 引越し荷物のダンボールいっぱい、二人分のパンツを詰め込んだことは言うまでもありません。


 
 会社の規定で、本人着任から2ヶ月後に家族が現地入りするということになっていました。

 私は、独身気分で夏を謳歌し、友達との別れを惜しむ集まりを、あちこちで満喫した後、香港に行きました。



 そして、2週間くらい経った頃、会社の家族食事会が開かれました。

 

 会社の家族顔合わせ食事会は、一流ホテルの名門中華レストランで行われました。

 右肩上がりに成長していた会社の、さらに香港支店がうなぎ上りの調子こいていた時期ですから、交代したばかりの社長は太っ腹をさらに太くして、会社の費用でフカヒレからエビ、カニ、豪勢なメニュー取り揃えて、社員家族をもてなしてくれました。

 丸テーブルの、どこが上席なのか? 
あまり考えもせず、社長に手招きされるままに、社長の隣に座った私は、その日が歓迎の意味もあったので、ギリセーフだったらしい(と思いたい)ですが、あとで、奥様達の噂のマトになっていたようです。

ええ、「世間知らずの非常識」って。。



 工場長の奥様とは初対面でした。
背の低い、ころんとしたふくよかな方で、細い目がなくなるほどの笑顔が印象的でした。

 「初めまして」
のご挨拶をした途端、

 「うわ〜 きれいな方!!」
と、おっしゃいました。

 工場長夫人は、Y夫人やS夫人より年長で、たぶん、集まった会社メンバーの誰よりも年上だったと思われます。

 若いっていうことは、それだけで「きれい」に見えるものなのです。

 きれいな方という言い方には、まあ、裏はないものと解釈いたしますが、その後に間髪入れず

 「もったいない」
と、おっしゃいましたのは、、、、どーゆー意味だったのでしょうね。

 深くは追求しないことにいたします。夫に失礼ってもんでしょうが! (って、言ってるか


 なかなかの新キャラ登場に、今後の私の生活がますます複雑怪奇になる予感と戦いながらの食事会は、単身赴任の新社長を中心に、なごやかな雰囲気で進んだと思われます。
 
 が、私は、ほぼ覚えておりません。

 参加家族総勢で13名ほど。私は、このくらいの人数の集まりが最も苦手です。全体でひとつの話題の時には、まだよろしいですが、個々が勝手に話し始めたら、どちらを向いたら良いやら迷います。

 こういう場では、質問をされない限りは黙っている私ですが、仏頂面もできませんし、面白くもないところで笑ったり、楽しそうに振る舞うのは、本当に辛いです。

 笑いのツボがわからないというのもあり、作り笑顔のしすぎで表情筋が筋肉痛を起こしそうでした。

 食事会が終わると

工場長夫人が

 「今度、うちに遊びにいらっしゃい」
と、おっしゃって、お帰りになりました。

 ちょっと背筋が冷たく感じました。 
 

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