思うこと
パン屋に時々行く。日本で言えば、駅に併設されている程度の小さなパン屋に、アルバイトだろうとは思うが店員がやたら多くいる。レジはひとつしかないのに、客を呼び込む店員が4人もいる店がある。
パン屋の前を通る人たちに向かって、うるさいほどの大声でパンをアピールする。4人もいれば、合唱状態。
狭い入り口通路を塞ぐように4人が並んで声を出しているので、買いたいと思っても入りにくいほどで、なんのための呼び込みなの?と思わなくもない。身体をずらしながら入店。
「いらっしゃいませ」
と言われる。言わない人も居る。
パンを選ぶ。日本のようにトレイにトングで挟んだパンを乗せてレジに自分で運ぶスタイルだ。
レジの係はひとりしかいない。そのひとりが、客の対応で忙しくしているので並んで待つ。どうやら、その客は、こっちのパンと、あっちのパンの違いをレジの人に質問しているらしい。時間がやたらかかる。レジの手は止まっている。
呼び込みの4人は、べちゃくちゃ喋りながら、人が通ると呼び込みをするという程度のことしかしていない。だったら、この客の質問に答えてあげればいいんじゃない?と思うけど。
レジのところには、ケーキのショーケースもついている。その場で、ケーキを選び始めた私の前の客。私は、結構な時間、トレイを持ったまま後ろに並ぶ。呼び込みをしている人が、気を利かせてケーキの対応をすればいいんじゃないの?と思うけど、こちらを見て4人で私語を交わしていても、何も行動しない。
ようやく前の人がケーキを包んでもらって、パンとケーキの代金を支払い、いよいよ私の順番! と、ほっとした時、横からトレイがレジの前に ドン!!!
はあ!?
私の方がずーっと前から並んでいるし。
横から入るって、それはないでしょ。。。。
レジの人は何事もなかったかのように、横入りの人のパンを計算し始める。

4人の呼び込みの人たちは、その様子を観ていながらも、自分の呼び込みの仕事以外はしないことを徹底している。
悔しい思いをしながらも、こういうことはこちらでは頻繁なので文句を言う気も起らない。っていうか、言えないんだった

ようやくパンの代金を支払って店を出るとき、
「ありがとうございました。またお願いします」
みたいな声は、いっさいない。4人が4人とも、私の出て行く姿を目で追いながらも、何も言わない。それも、こちら流なので、もう慣れてしまったけど。。。(日系スーパーでは、きちんと言ってくれる。教育されているのだろう。無印良品でも言ってくれる)
きっと、すべてマニュアル通りなのだろう。自分で考え、臨機応変に行動することは苦手なのかもしれない。
言われたことを適当にやっていれば時給はもらえるのだろう。客に気配りする必要などないのだろう。
横入りする人も、そこに並んでいる私のことなど気にしないのだろう。早いもん勝ちが当たり前なのかもしれない。地下鉄でも下りる人より乗る人が先に押し寄せるからグチャグチャになるし。
人の気持ちを思いやることって、どうやったら身に付くのだろう。
自分が今、何をするべきか?という状況判断や人への気配りは、どうやったら身に付くのだろう?
東京の伯母が亡くなったという報を娘から受けた。
喪主である私の従兄弟が電話をしてきたそうだ。
娘は、数回しか会ったことがない相手だったが、
「何かお手伝いすることありますか?」
と聞いたらしい。
こういうことが、自然にすぐに言葉として出てくる娘のことを、私の妹が褒めてくれた。
なんか、、、私も嬉しい。 (こんな場合に不謹慎ながら)
そういうことって教えたことないんだけど、どうやって身につけたのだろう。気を回す、気を利かせるというのは、どこから学ぶのだろう?
ってなことを、中国で思うこのごろ。
この記事へのコメント
前の記事で、電気屋のお兄さんで「へぇ~いい人もいるんだな~」と感心したけど、やはり稀なのですかね~( ̄◇ ̄;) 横入りはね・・・今ではウチの近所でも普通にあったりするので、悲しくなりますね。
娘さん、仲々咄嗟に言える言葉ではないですよ~! yu_mamaさんの背中をちゃんと見ていたのですね♥ 憧れます♥
気配りも常識も親から学ぶことが多いので、きっと中国は親が変わらなければ、このままずーーーーっとなのでしょう。
こんなんで、日本の中国に対する歴史だけは非難するんだから~
大学院時代の中国の留学生も国の費用で留学している自分たちは選ばれた人で、中国国内で貧富の差がある事にはなんとも感じてない人たちでした。
こんにちは
そう、電気屋のお兄さんには、こちらの中国人イメージが一掃されて良い気分になったんですけどね。
横入りは、昔の香港もひどかったし、韓国でもありました。私が行くところ、行くところ、横入り文化なのでしょうか、と思っていたら日本でもあるんですねえ。はあ~
ふだん交流のない従兄弟で、冠婚葬祭でしか顔を合わせないので、娘が電話を受けたのも初めてのことだと思います。訃報だったし緊張したと思います。そのような状態で、こういう対応ができたのは、私も立派だ!と思います。(親バカ^^::)
親の背中を見て・・・ドキンです。きちんと教えてこなかったというのか、私自身もそれほど知らないものですから、子供が成人してから親が試されているようなところはありますね。
中国は、、、、日本人の感覚は通用しない国なのです。それは、郷に入れば郷に従えとも言えまして、私も割り込む技術を身につけないといけないのかもねえ。
ママさん、最低って!? 過激ですわ~(笑)
ここは中国なので、中国のやり方に驚くものの、日本人が合わせるべきなのでしょうと思います。
貧富の差、教育の格差などは、日本以上です。13億もの人間がいるのですから、人のことなんかかまっていられないのかもしれないです。留学できたり、旅行できたり、買い物三昧の富裕層なんて、ほんの一握りです。生きて行くだけで必死な人も多いのでしょう。
いわゆる勝ち組になった人たちも、自分たちの資産を守ることに必死なのではないかしら。
まあ、公共の乗り物の乗り方ルールくらいは、きちんと覚えて欲しいとは思いますけど。
一方で、日本文化が壊れないかと、心配してしまう
場面にも遭遇する機会が増えたような気がします。
そうですね。日本の会社のCEOが外国人ということも増えてくるでしょうし、外資に吸収されたり援助を受けたりすれば経営方針も違ってくることでしょう。中国人が日本の土地を買い、ひたひたと入り込むことも心配です。TPPで日本の農業がどうなっていくのか、などなど不安もあります。まあ、それをいえば、日本の食習慣は、すでにとっくに欧米化しているんですけどね。。。
郷に入れば郷にしたがう・・と言いますが
日本のお店と比べると 相当ストレスがたまりますでしょうね。
yumamaさまのお嬢様 さすがですね 素敵です。
咄嗟に そんな風に言えないと思います
こちらの人たちは、こういう割り込みでストレスを感じないのかしらね?慣れっこなのかな~とも思います。車も相当な運転でカーチェイスのようです。さすがの私も、ここで運転するのは怖いです。(してはいけないことになっているので、夫も私もしませんけどね)
娘のこと、褒めて頂き嬉しいです。たぶん、私でも咄嗟に言えないです。(笑)