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<<   作成日時 : 2017/08/04 00:49   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 15 / トラックバック 2 / コメント 2

最近思うのは、人間はどこかで何かの力によって 運命を決められているのかもしれないということだ。

自分で色々なことを選び、決断して生きている気がしているが、それもまた何かに決められたものかもしれない。

そして、どこかで抗う時があり、思ったことと違う方向に進む場合もあるのだが、それも決められた運命を辿っているだけなのかもしれない。


だったら抗わず、来たものを素直に受け止め、その流れに乗ってみるのが楽な生き方であり、結果は間違いがないと満足できるかもしれない、などと思う


その昔、合唱団の指揮者になるよう頼まれたことがある。最初は、指揮なんて無理無理!と、お断りした。

しかし、断った後で、私に頼まれたということは何か意味があるわけで、誰かが決めた道なのかもしれない、と考えるうち、半年後に再び頼まれたので、その時には応じた。私に指揮者をさせるということは、何か意味があるはずだと思って引き受けたが、結果はさんざんで、年齢も若く経験も少ない私には、うまくいくはずもなく、2度ほどステージで振って終わった。

ただ、その時に大事な人物と出会うことができた。それが先ごろ結婚した50歳の花嫁であるピアニスト様だ。指揮者になるということは、ピアニストの彼女との出会いという運命が用意されていたのかもしれない、と今は感謝している。彼女だけが、私の音楽性を理解でき、私の言っていることと先生の言っていることが同じなのに、団員が私には従わないのはおかしい!と、同情してくれた。

以来、私は指揮をやめ、団からも去ったわけだが、彼女との交流は深まるばかり。彼女のおかげで、ピアノを復活させ、毎年の課題に挑戦するようになった。

その彼女が日本で5本の指に入るという偉大なる調律師と出会ったのも、彼女の運命であり、私にとっても運命だと思っている。


サプライズパーティーを終えたばかりのタイミングで、私のところに、深センで知り合ったお若い方から

「大橋ピアノって、ご存知ですか?」
という話が舞い込んで来た。

これ、ネットで検索すれば色々と出てくるが、もう製造中止になっている日本の手作りのピアノで、かなりの希少価値のあるものだ。私も名前は知っていたが、実物にお目にかかったことはない。

その貴重なるピアノが彼女のご実家にあり、もう弾く人もいないので処分したいという話を、わざわざ私に持ちかけてくれた。

これも運命だと感じる。

早速、ピアニストさんとそのご主人である調律師にご相談させて頂いた

それは本当に貴重なピアノだから、訳の分からん人に譲ったらダメだ。などなど、そこから話が展開し、私は調律師の貴重な話をたくさん聞くことができた。

やはりね。こういうことって、そういう流れになっているのだと思う。


実は、私が子供の頃に初めて買ってもらったピアノは、イースタインという日本の手作りピアノだった。アップライトだが、背丈が普通のものより高く、その分、音がよろしい。

ご存知の通り、(ご存知じゃない方は、想像でお考えください)私は父からピアノを習うことを反対され、泣いて泣いて頼んで、1年間習わせてもらえないのに、ピアノの先生のところで人様のレッスンを盗み聴きしていた前科がある。(犯罪か!?)

レッスン場所はピアノ工房の並びにあり、幼稚園の帰りに寄り道をして、ピアノを作っている様子を窓に顔つけて見てから、レッスン盗聴に行くのが日課だった。

そんな変わった子だった。

窓に顔寄せ、庭で盗聴していたことがバレて、ようやく1年後に習わせてもらった頃、私は耳から覚えた旋律を次々と弾き、飛躍的に上達した。(らしい)

そしてソナチネになった時、さすがに先生が
「紙の鍵盤とおもちゃのピアノでは、もう弾けません!ピアノを買ってください!!」
と、親におっしゃってくださり、手作りピアノ 工房の イースタインが我が家にドーンと置かれた。それは、芸大に入った人が練習用に使っていた中古品で20年ほど経過したピアノだった。

私には中古品だろうがなんだろうが、大きなピアノを買ってもらえただけで、嬉しくて嬉しくてたまらなかった。

たぶん、大手メーカーではない手作りピアノは、当時から貴重な楽器だったに違いない。中古品とはいえ、安サラリーマン家庭にはふさわしくない高級品だったと思う。

その頃、祖母の家を出て家族だけで2DKの官舎に引っ越した。狭い6畳間にピアノが鎮座し、ピアノの前に卓袱台という不釣り合いな様相だったが、私には、その狭さも違和感も何もなく、ただただ嬉しいの一言だった。

当時、狭い我が家に従兄弟たちが、しょっちゅうご飯を食べに集まって来ていた。その日、母は鍋を用意したが、何しろ狭い家に大きなピアノが邪魔で、ものの置き場がない。

母は、あろうことか大事なピアノの蓋の上に熱々の鍋をじかに置いた。


あっという間に、黒い塗りが剥げ、鍋底型がくっきりとついた。


鍋底の刻印を押された由緒あるピアノは、私の嫁入り道具にもなり、弾き続けられていた。

しかし結婚直後、最初の任地である香港に出向の時、そのピアノは私の手から離れた。実家には預かってもらえなかった。母がピアノなんて大きくて邪魔だから、叩き割って薪にする!と言い放ったので、それなら、と、その当時教えていた生徒に譲った。

あのピアノが 今はどうなったのだろう?と、時々思い出す。今にして思えば、あのピアノを買うお金を出してくれたのは祖母だったに違いない。

それなりに値の張るものだっただろうに、母が鍋を無造作に置いたのは自分の懐が痛んでいないからだと、今ごろ推理している。


大橋ピアノという単語から、ここまで自分の子供時代のストーリーが浮かぶほど、私は大橋ピアノに興味が湧き、強く惹きつけられている。

その話を私に持ち込んでくださった彼女とは、比較的最近になって深センで知り合ったばかりなのだが、ご実家のピアノ処分の話が出た時に、真っ先に(たぶん)私を思い出してくださったのも、何かの意味があるのだと感じる。

私は、子供時代のイースタイン以降、日本の大手の大量生産ピアノは購入したことがなく、その後もベルトーンやバーンスタインといったマニアックなピアノばかりを所有してきた。

奥深さ、丁寧な作りがあるに違いない!と、信じ込んでいる。こういう私のことを、彼女はご存知ないと思うのだが、日本に台数の少ない「幻のピアノ」と言われている大橋ピアノの話を私にしてくださったのは、やはり運命が導いたとしか思えない。


夫に話すと、夫もインチキ宗教家だか、怪しげな占い師のような調子で
「それは、あなたのところに来る運命だ」
と、のたまう。


夫の言うことをふだんは信じる私ではないが、今回だけは信じてみようかな〜などと思ったりしている。

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ピアノを愛す
「流れに身を任す」の記事で書いたが、私が今、日本で持っている楽器は バーンスタインというピアノだ。 ...続きを見る
アンダンテに・・・
2017/08/22 01:05
大橋ピアノとの出会い(一時帰国中の話)
 以前、当ブログにて「大橋ピアノ」について書いたことがある。 ...続きを見る
アンダンテに・・・
2017/10/09 23:34

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
今の自分から 過去へ遡ると、ほんとうに不思議な「縁」が見えてきますね
(幼いyumamaちゃんは ピアノ習わされたのではなく、自分の強い意志だったのね)
yumamaさんの 人とピアノとの出会いのストリー とても素敵です!
今 江原啓之の「守護霊」読んでますが まさに 守護霊のお導きだわ〜
どりばる
2017/08/24 08:56
どりばるさま
本当に人と人とのご縁は、不思議な導きがあるように思いますね。どりばるさまと私も。{%ハート2webry}
ピアノは、たいていの親は子供に習わせたがるもののようですが、うちは違いました。私が習いたくて仕方なかったのに、泣いて頼んでもダメでした。1年間の粘り勝ち。(笑)

守護霊の存在については、私はわかりませんが、きっと何か決められたものがあり、私はその導きに従えば良いのだろうな〜って思うようになりました。
yu_mama
2017/08/25 11:55

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